2007年12月24日月曜日

レーシックの裁判

近年急速に需要が高まってきたレーシック手術。ですが今のように幅広く認知される以前は問題もあったようです。

この近視治療に関しては、実は以前、専門知識を持つ眼科医の間でも賛否両論があり、問題を唱える医師も決して少なくはありませんでした。
レーシックによる手術が行われる前に近視矯正のための手術として採用されていたRK手術と呼ばれるものは、過去に手術を受けた患者が術後の後遺症を理由として担当医師やそのクリニックを相手取って裁判になった事例も数件あります。

一例として1991年に近視がひどく仕事の際にもメガネの使用に不便を感じていたA氏(原告)は近視矯正術に関心を持ち、被告となった担当医師の勤務するクリニックに連絡をしてみました。
そこで一度近視の状態をはかる為の検査を受けてみてはと勧められ、検査後にクリニックの医師からカウンセリングを受けたA氏は、RK手術が近視矯正において大変有用な手術であること、危険性は全くないこと、予約が先々まで詰まっているがたまたま今日キャンセルが出た為今日であれば手術を受けられるなど決断を促されA氏も近視が治るならとこれを承諾し当日手術を受けます。

術後乱視がひどくなるなどの症状が出たA氏は、以降2度に渡って再手術を受けますが、改善されるどころかさらに後遺症が悪化した為、クリニックや担当医師を相手取り、1千万円の損害賠償を請求する裁判を起こします。

1998年に下された裁判の判決では、担当医師に対して損害賠償の請求が認められ原告側が勝訴しています。
手術の内容や近視矯正の手術後に起こる後遺症に対する説明などをしないまま手術を勧めたことに対し説明義務違反が認められたことからです。

レーシック手術においては大きな問題となるような裁判事例は今のところはないようですが、いいことばかりを並べ立て、術後の後遺症などについての説明をしないクリニックはやはり信頼しない方が良いといえるのかもしれません。

2007年12月3日月曜日

レーシック手術後の後遺症

どんな手術にもは大なり小なりの体の変化を訴えることは、あり得るものです。
手術を終えて悪いものを取り除いた途端に、元気になると言う人の方が珍しいですよね。

レーシックの手術自体も、30分ほどで終りますが、体の一部にメスを入れるわけですから、全く後は何も無しという訳ではありません。
レーシック手術後であっても後遺症のことも頭に入れておくと、術後の生活についても考えておくことができると思います。

主な後遺症としてはハロー現象、グレア現象は、レーシック後の代表的なものです。
まずハロー現象とは、光を見たとき、その周りがぼんやりと輪になって見える症状のことをいいます。
またグレア現象とは、光を見たときに、必要以上に明るく見えてしまいまぶしくてたまらない症状をいいます。
どちらも通常なら3ヶ月以内にこれらの症状は自然になくなるといわれています。

他にも術後にドライアイを訴える人が割り合いいるようです。
ドライアイとは字のごとく眼が乾燥状態であることです。
涙の生産が上手にできずに、眼の潤いが足りなくなってしまうので、眼がかすんで見えづらくなります。
これも数ヶ月で自然になくなるようです。

これらの症状はほとんどの人の場合は自然になくなるのですが、時々後遺症として残ってしまう場合もあります。
その辺が不安、と言うのであれば、担当の医師に、後遺症が発生する割合について確認してみるといいかもしれません。
万に一より少ない数字であれば、納得するか、それでもと言われるのかは患者さん次第ですから。

2007年11月25日日曜日

レーシック手術で誤解してはいけないこと

レーシックは眼科治療において素晴らしい医療技術であることは間違いありません。
成功すれば、視力が落ちる以前のクリアな視界を取戻すことができ、それまでのコンタクトやメガネがなくてはいられなかった生活から解放されます。

ですが眼科でレーシック手術を受ける際に、レーシック手術において負うリスクなど、カウンセリングの際に眼科で受ける説明内容ももちろん把握しておくべきことです。

その上でさらにレーシック手術というものの根本的な解釈について誤解をしてはいけないということが重要なのではないかと思います。
実際、レーシック手術を受けることにより視力が回復した人はたくさんいます。
ですがレーシックは角膜の屈折異常を矯正することにより視力の回復は望めますが、眼の中の組織構造自体を変えるものではありません。
ですから当然、根本的な意味で視力を回復する方法ではない、ということを理解する必要があります。

つまりレーシックにより視力が回復したとしても、眼の内部の状態はまだ近視や乱視、遠視のままとなっており眼球自体の構造は変わっていない訳ですから、施術前に度の強い近視であった場合には、近視の人がかかりやすいとされる緑内障のような眼に関する病気を患う確率は通常の視力を持つ眼球構造の人よりも高いままということです。

もちろんこれらのことはレーシック手術を受けることによって起こるものではないのですが、レーシック手術によって眼球の状態まで健全になるというものではないということは認識しておくべきことといえるでしょう。
自己責任が取れるかどうかの判断を下すようにしてください。

2007年11月7日水曜日

レーシックの費用

レーシック手術の費用は、病院で受ける場合、クリニックやエステで受ける場合とかなり開きがあるようです。
高ければ安心なのかと言えば、一概には言えません。
また逆に安ければ不安という事も言えません。
自分なりにいろいろ調べて信頼できるかどうか、と自分で納得できるところが一番のようです。

しかしこの費用ですが、レーシックの手術が終わればそれで終了、とはいきません。
実は、費用は手術代以外にもかかることを頭に入れておきましょう。

レーシックを受ける際の段階として、まずその手術が受けることができるかどうかの適応検査というものが必要なのです。
なんでもそうですが、いきなり体にメスを入れることはありません。
ところが、この適応検査に最初の費用がかってきます。
大抵一万円以内でおさまるようです。
病院、クリニックによっては、手術代に含まれる場合もあります。

そして手術後もかかりますが次回説明します。

2007年11月4日日曜日

レーシックと保険

レーシックの手術に保険は適用されるのでしょうか?

まずレーシックの費用ですが、病院やクリニックによっても値段はいろいろで、片目で5万円から20万円弱が一般的です。ですから両目なら、10万円~40万円というところです。
かなりの開きがあるようですが、平均すると、片目で20万円弱、両目で40万円弱と言ったところです。

やはり高額ですから、ひとくちに20万、40万と言っても決して容易に払える額ではありませんね。
しかし大抵の病気の治療の手術であれば、保険が適用でき安くできるところですが、残念ながらレーシックは医療保険の対象にはなりません。
つまり費用の全額は自己分で負担することになります。
それゆえに、信頼できる医療機関で、納得の行くレーシック治療を受けることが一番です。

しかしもしかすると、個人的に加入している医療保険または生命保険で保険対象として適用される例もあるようなので、事前に確認をとっておくのも良いと思います。

2007年10月31日水曜日

レーシック手術の痛み

目にメスを入れたりレーザーを当てると聞くだけで、当然怖い気持ちが先にたちます。失敗する可能性や、失敗したらどうなるか、逆に見えなくなったりするのでは..と心配になることもあると思います。

レーシックはアメリカをはじめ、日本全国で非常に多くの症例がありますが、今までにレーシック手術が原因で失明をしたという報告は一例もないのです。
それはレーシックは角膜に施す手術であり、もし失明するとすれば眼球の内部に影響を受ける場合ですが、レーシック手術は眼球に触ることはありません。そのため失明することは通常では考えられないということです。
ですから失明の心配をされている方には、大丈夫ですといってもいいようです。

次にもしかすると手術や手術後に痛みがあるかどうかと心配になるかも知れません。
目は、少しゴミが入っただけでも結構な痛みがあるので、手術となると痛みは不安に感じることのひとつだと思います。

レーシックの手術の際は、麻酔をしますが、これは術前に目薬のような形ものであるため、麻酔そのものも、また術中も痛みを感じることはないということです。

ただやはり触られたり押されたりする感じはわかるそうで、少し気持ちが悪いかもしれません。
また手術後の痛みについては、麻酔がきれた際にしみるような感じとか、コンタクトを入れているような異物感を感じることがあり、その度合いには個人差があるということです。
しかしそのような違和感も、処方された目薬などで和らげることができ、1日もすれば状態は落ち着くとされています。

また手術の傷跡について心配な方もいるかも知れません。
レーシックの手術は、角膜を削ってフラップと呼ばれるフタを作りますが、このフラップの跡自体はとても微細なものであり、顕微鏡で見ないとわからない程度のものということなので、残ったとしても全く心配はないでしょう。

2007年10月30日火曜日

イントラレーシックとは

技術は日々進歩していきますが、近視矯正手術「レーシック」についても、論外ではありません。

イントラレーシックは、いままでのレーシックとどう違うのでしょうか。
最も大きな違いは「フラップ」の作成の仕方です。
フラップとは、簡単に言うと、角膜を切り抜いて作る「蓋」のことです。
その蓋の作り方が、いわばレーシックは手動、イントラレーシックは機械で作られるといった違いです。

角膜は視力が悪ければ悪いほど、深く削らなければなりません。レーシックに比べてイントラレーシックの方が深くまで削ることができます。
ということはイントラレーシックの方が、強度の視力回復が可能であるということになります。
他にも、レーシック後に起こる「ドライアイ」の症状が、イントラレーシックの場合は発生度が低く済むのも特長です。

とは言え、レーシックもイントラレーシックも、全ての希望者が受けることができるわけではありません。
もともとの角膜に異常がある、あるいは角膜移植をしている人であったり、重い糖尿病や膠原病、出産前後の人、以前に疾患による眼の手術を受けた人などは、残念ながら受けることはできません。
また多くの人の命を預かる飛行機のパイロットや、パイロットを目指す方の場合、レーシックやイントラレーシックが請けられない場合もあるようです。
ですからまず自分がこれらのどれかに該当しないかを確認される事は大切です。

2007年10月29日月曜日

レーシックとは

「レーシック」とは、視力を回復させるための手術です。

レーシックは簡単に説明すると、角膜をめくり、フラップを作り、エキシマレーザーで角膜を少し削ることでピントが合うように補正し、めくったフラップを元に戻します。
それによって屈折率を変えることでピントを合わせます。

角膜を削る?と聞くと、尻込みしてしまいますが、手術は両眼でわずか30分程度で終わり、入院の必要はありません。
エキシマレーザーの照射時間は1分程度しかかかりません。

アメリカで開発された「レーシック」は、アメリカ人にとってはもはや当たり前の域のようです。日本では2000年に認可され、徐々に手術希望者は増えてきているようです。